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執筆者の写真はやしひろこ

PTSD予防のためのタッチケア


2011年4月25日月曜日

PTSD予防のためのタッチケア

このたびの東日本大震災により被害を受けられた皆さまに、 心よりお見舞い申し上げます。 みなさまのご回復を祈り続けています。 想像をはるかに超える大震災で多くのかたが被災され、 大切なかけがえのない尊いいのちが奪われました。 悲しみと痛みと辛さや不安のなか、 多くのものを失い、 避難所での生活を送る方の中には、 小さなお子さんと 一緒に避難されてきた方も少なくありません。 関西で活動している関西アロマセラピストフォーラムでも 今すぐにでも、被災地に赴き、 なにかお手伝いをさせていただきたいと 気持ちをひとつにして、 わたしたちのできる方法でサポートができるよう、 ボランティアを組織し、活動を始めています。 またタッチケア支援センターさんと共同で PTSD予防のためのガイドブックを作成し、 被災地で無料配布を行います。 昨日、6ページのタッチケアの原稿を仕上げる ことができました。 2009年にわたしは、 マイアミ医科大学の小児科に併設されている 世界初のタッチケアの科学的な研究を行う タッチリサーチ研究所に、 超低出生体重児へのNICUでのタッチケアの 研修を受けてきました。 このタッチリサーチ研究所を開設された ティファニー・フィールズ博士が この20年に行った研究は100を優に越え。 早期産の低出生体重児へのタッチケアにより 体重の増加や消化機能の改善、 ストレスの軽減などへの効果があることが示唆されています。 ティファニー博士の研究のひとつに マイアミ地方を襲ったハリケーンアンドリューズで 被災した子どもたちへの タッチケアの研究があります。 今回、被災地へのタッチケアガイドブックを作成するために タッチリサーチ研究所のティファニー先生に 直接連絡をとり、アドバイスをいただきました。 PTSD予防のタッチケアの有用性に関する研究論文も ティファニー先生が送ってくださいました。 論文を読むと、真っ先に目に入ってきたのが 「ashury」ちゃんが書いた自画像。 人型が画面の真ん中に描かれ、 真っ黒に塗りつぶされていたのです。 ティファニー先生は、7~8歳くらいの子どもたちに いくつかのテストを行いました。 ほぼ全員の子どもたちがPTSDだという結果に 胸が痛くなりました。 どれだけ、小さな胸を痛め、 言葉にならない不安や悲しみを抱えてきたのか・・と 思うと言葉になりません。 子どもたちを2つのグループにわけ、 ひとつのグループに8回のタッチケアを行いました。 別のグループは同じ時間、子ども用のビデオを 見ていました。 結果は・・・。 タッチケアを受けた子どもたちは 不安が減少し、 ストレスの指標であるストレスホルモンも減少していました。 そして、アシュリーちゃんが描いた絵は 色とりどりの風船のなか、たくさんのお友達と パーティをしている情景でした。 ほかの子どもたちも、暗く塗りつぶしていた絵から 明るい色使いの、お友達も登場する絵に 大きく変化していました。 この研究では、お母さんではない、 タッチケアのプロの方が子どもたちに タッチケアを行いましたが、 良質の植物油を使って、 お母さんが愛を込めて触れるベビーマッサージは、 子どもたちの 大きな、生きる力になります。 また子どもたちだけでなく、 お母さん自身もストレスを改善し、 ホルモン分泌を促し疲労を軽減します。 母子ともに脳波のα波が倍増し、心拍や血圧が低下し、 心身を安定し、 びや愛の感情を味わい、 親子の絆を深めることができるのです。 タッチケアガイドブックでご紹介した 簡単にできるタッチケアを このブログでも何回かに分けてご紹介していく予定です。 被災地の方だけではなく、 近所にラヴィングベビータッチ教室がない方、 なんらかの事情でレッスンにお越しになれない方に 役立てていただければと思います。


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